ワークライフセレクト

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WORK LIFE SELECT

仕事も人生も、自分らしく選ぶこと。

CASE 002

お世話になった
人のために働くこと。
これが私の仕事の
モチベーションです。

木下 きのした とも

28歳

  • <前職>
    Webサイトの企画・制作会社
    アシスタントプロデューサー
  • <現職>
    ネットイヤーグループ株式会社
    アシスタントディレクター

経歴

2002年1月
14歳
中学2年生の途中からニュージーランドの全寮制学校に編入
2006年9月
19歳
イギリスの大学に進学、観光・ビジネスマネージメント科を専攻
2009年8月
22歳
アメリカのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートでインターンシップに参加
2011年7月
24歳
大学卒業後、日本に帰国
2012年3月
25歳
日本の広告制作会社に就職し、入社後すぐに北京へ異動
2013年1月
26歳
人間らしい生活がしたいと、10ヶ月で退職
2013年5月
26歳
ネットイヤーグループ株式会社に転職
アシスタントディレクターとして大規模なプロジェクトに参画

日本で働くことを選びました。

14歳の時、単身海外に渡りました。早いうちから英語を学ばせたいという親の薦めで、ニュージーランドの中高一貫校に編入したんです。

日本人は私一人という環境での寮生活。すぐに言葉の壁にぶち当たりました。毎日、気持ちを伝えられない悔しさでいっぱいで。でも、もともと負けず嫌いな性格。思いを伝えたい!という強い気持ちで必死に食らいつきました。その甲斐あって、卒業する頃には、初めに私のことを偏見の目で見ていた友達にも当時の気持ちを冗談交えて伝えられたくらい、英語も私自身も成長したんですよ。

その後、イギリスの大学へ進学し、アメリカでインターンシップも経験しました。どの国の生活もすごく楽しくて充実していました。しかし、どこに行ってもアジア人の私は珍しい存在。変な目で見られることも多くありました。だからこそ、「日本人」ということをより強く意識するようになって。「日本でもう一度生活してみたい、仕事は日本でやってみたい」と思い、日本に帰国しました。

日本人だけど、日本語が苦手。
最初の仕事は苦労の連続でした。

日本に戻り、次は就職活動の壁にぶち当たりました。日本の就職活動の時期も方法も知らないまま帰国したので、完全に乗り遅れてしまっていました。

日本の新卒の流れに乗ると働くのは1年後。しかしイギリスの友達はすでに働き始めています。焦りもあり、深く考えずに求人広告を見て何社も応募しました。
日本語は話せるけれど、難しい言葉や敬語になると、しどろもどろ。面接でもうまく会話ができず苦労しました。それでも、なんとか採用してくれた制作会社に就職しましたが、仕事は想像以上に大変でした。「お疲れさまです」も「お世話になります」もわからず、メールはコピペ、名刺の渡し方などは周りの人を見て真似していました。土日も休みなしで、徹夜で仕事は当たり前。出張で北京に行くうちに、気がつくと北京で働くことになっていたりして。

せっかく就職したのだから続けなければ…という気持ちが強く、「辞める」という選択肢が当時の私にはありませんでした。でも、1年経って「もっと人間らしい生活がしたい」と思うようになって。その時、一緒に働いていた上司に「若いんだからやり直せるよ」と背中を押されたことで、やっと転職を決意できました。

やりたいことは、まだ見つかっていません。
今は、恩返しをしたくて働いています。

給料がきちんともらえて、土日は休みで、早く帰れる日もある。特にやりたいことはなく、それが私の会社を選ぶ条件でした。そんな条件や、ありのままの自分を面接で話せたのが今の会社。内定を一番早くもらえたこともあり、入社を決めました。

転職して生活はがらりと変わりました。平日は早ければ18時には退社でき、その後会社のみんなで飲みにいくことも増えました。週末は同僚とBBQをしたり、友達と旅行したり。土日に友達と遊べるなんて1年ぶりで、疎遠になっていた友達ともまた会えるようになって嬉しかったですね。

仕事はというと、正直、今も特にやりたいことはありません。でも、お世話になった人には恩返しをしたい。海外で育ったからか、思ったことははっきり言ってしまうし、日本語は少しあやしい(笑)。でも、そんな私を信頼して仕事を任せてくれたり、上司が日本語教室を開き、句読点や助動詞の使い方を教えてくれたりもしました。失敗を恐れず挑戦する、という目標で仕事に取り組むことができたのは、会社の先輩や同僚のおかげです。

転職して、日本の会社や仕事にも慣れ、ネット業界の魅力もわかり始めた。だから今後は、お世話になった人のために、私ならではの強みを見つけて役に立ちたい。これが今の私の目標であり、働くモチベーションです。

Q&A

10年ちかく海外に住んでみて、改めて感じる日本の魅力は?

やっぱり、ごはんがおいしいこと!あとは、どこのトイレもキレイなことかな。
生活するには、日本ほどいい国はありません!

日本の就職活動で驚いたことは?

みんな同じスーツに同じ髪型をしているところ。
せっかくの個性が消えてしまうなぁ…と残念に思いました。

日本に戻って一番苦労したことを教えてください。

やはり言葉ですね。面接でも、難しい言葉が出ると話が止まってしまうし、敬語もうまく話せなくて。「実現したいことは?」と聞かれポカンとしていたら、「やりたいことは?」「wantは?」と簡単な言葉や英語まじりの言葉にどんどん置き換えられて…。
あと、全然悪気はないんですが、先輩に教えてもらっているときも、「うんうん。なるほどー!」とタメ口を使っていて、注意されたりもしました(笑)。

最近はまっていることはありますか?

和を世界に広めたいと活動している友人に誘われて、着物の着付けを習い始めました!帯以外は自分で着られるようになりましたよ。

転職して一番変わったことは何ですか?

プライベートを楽しめるようになったことですね。土日は会社の友達とテニスをしたり、旅行に行ったり。幼稚園の頃からの友達のグループに、会社の友達を呼んだりして、どんどん輪も広がっています。この前は、カラーパウダーを浴びながら5kmを走るカラーランにも参加しました。みんなでお揃いのスカートをはいてサングラスをして、お祭り騒ぎ!今は、そんな生活がすごく幸せですね。

2015.05.18

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